

SUさんの庭
4日目 5月13日(月) リクヴィル
今日は、アルザス地方の美しい街巡り。まず「ヨーロッパの美しい村30選」に認定されているリクヴィル散策へ。リクヴィルに近づく頃、周辺はぶどう畑オンリーでした。ぶどう畑に囲まれた街は「アルザスの真珠」と称され、古くからワイン造りの村として知られているそうです。村向こうに見える斜面は一面ぶどう畑でした 。

街への入り口は、おもしろいことに村役場だそうです。

入り口からドルデの鐘楼までの200mほどがメインストリートで、木組みのかわいい家が並んでいました。

ワインショップ、名物のクグロフやアルザスマカロンを売る店があり、甘い香ばしい匂いが漂って来ました。普通のマカロンはアーモンドの粉で作るけど、アルザスマカロンはココナッツの粉が入ってるのが特徴。試食させてくれたのがおいしかったので、帰りにお土産に買って帰りました。

ドルデの鐘楼めざして村の奥へと石畳の通りを上がって行きました。木組みの家が続きます。

抜群のセンスから「ジャムの妖精」と呼ばれるフランスのパティシエール、クリスティーヌ・フェルベールのジャムを売っているお店があったので、木イチゴジャムを2瓶買いました。水玉模様のピンクのキャップをかぶったジャムを日本で買うと一瓶2000円はするそうですが、ここでは9.5€(約1200円)で買えました。

ドルデの鐘楼が見えて来ました。

ドルデの鐘楼から戻りがてらトイレを探したのですが、開いているはずの公共のトイレがどこも開いてなくてあせりました。どうにかお店の人に頼んで使わせていただくことができよかったです。ほっとしてバスに戻ることができました。それにしても、リクヴィル、端の端まで木組みの家で、印象的だったなあ~。

コルマール
リクヴィルからコルマールまでの道路脇も見渡す限りぶどう畑が広がっていました。
m.jpg)
コルマールはアルザスワインの集散地なんだそうです。大きな街でした。ここもほとんど戦災に遭っていないため、アルザス風の木骨(もっこつ)組みの建物や石畳の道など、中世からルネッサンス時代の街並みが残っています。現地ガイドさんに案内されて、宮崎駿監督の映画「ハウルの動く城」のモデルにもなったという街を観て廻りました。上の階に行くほどせり出している変わった家が並んでいます。1Fの面積に対して課税されるので2F3Fとせり出して広くしているそうですよ。

1609年に建てられたブルジョアの家。家の表面に頭がずらりと装飾されているので「頭の家」と呼ばれてます。

コルマールで一番小さなお家が真ん中の赤い家だそうです。

アルザス風のデコレーションがかわいい看板です。

フランスからアメリカに贈られた「自由の女神」の作者はコルマールの出身。生家も見ました。道路には自由の女神のプレートが矢印代わりに埋め込まれていました。

そしてこの古い家は、1537年に建てられた尖塔や出窓が印象的なプフィスタの家。ハウルに送ってもらったソフィーが訪れた、妹の働くお菓子屋さんにソックリなんだそうです。

ひときわ目を惹くこのお家。本物の花と造花で飾られています。彩りが楽しい~。

もう一つハウルの映画のモデルになった建物が、階段付小塔のある旧税関です。

最後にプティットベニスに行きました。ここです!よく写真で紹介されています。

パステルカラーのお家がいいですね~。

「もう一つの写真映えするポイントがここです。」と案内されました。まことに、Beautiful!

午後1時をまわっての昼食は、アルザス地方の名物料理「タルトフランペ」。薄いピザ生地にチーズ、タマネギ、ベーコンがのってました。これは前菜。メインはトマトソースのリゾットにポークでした。Good!

ストラスブール2
コルマールからストラスブールに戻り、みんなでノートルダム大聖堂まで行きました。大聖堂見学後は自由行動なので、ホテルへの帰り方を教えてもらいながら約20分歩きました。は~今日もよく歩いています。大聖堂が見えて来ました。赤色砂岩で造られた大聖堂、現在の形になったのは1439年。空を射る1本尖塔が特徴です。

142mは中世に造られたものとしては最高だそうです。近づくほど、高い尖塔が見えにくくなったけど、壁の装飾が見事でした。

大聖堂内にはからくり人形付きの天文時計がありました。

13~14世紀の輝きをそのまま残しているというステンドグラスがキレイ!大聖堂はいっぱい見てきたけど、すばらしく立派で感心しました。

その後の自由行動では、楽ちんしようと、チキチキバンバン(MIさん命名)に乗りました。約35分間の日本語ガイド付き街巡り、ノ~ンビリできてよかったです。

チキチキバンバンから見たストラスブール。これは大聖堂そばの15世紀建築のストラスブールで最も美しい家、メゾン・カメルツェル。1階がレストラン、上はホテルになってるとか。

プティットフランスの一角。大勢の人が川沿いのテーブル席でくつろいでいました。上着を脱いで半袖になってる人が多いです。19℃ですよ。私には無理~。
m.jpg)
ぐるっと旧市街を一周したあとは、「買い物もしたいね。」とデパート「ラ・ファイエット」でお土産を物色。メイドイン・フランスの物を探しました。クッキーに靴下Get!が、すでに足はパンパン。トラムに乗って戻るか悩みましたが、意を決して歩いて戻ることに。ホテル近くのレストランまで戻り、夕食は軽く済まそうとサラダと白ワインを頼みました。MIさんはサーモン。私はチキン。来たのはチキンレバーサラダでしたが・・・。どちらも山盛り!にはビックリでした。とにかくよくもった足に膝にMIさんと乾杯しました。歩数計によると、昨日以上、19771歩でした!さて、ホテル目の前に輝くこの近未来的な建物はストラスブール駅です。旧市街の建物とのギャップが大きすぎて、何これ~?って感じでした。

5日目 5月14日(火) ディジョン
ストラスブールからディジョンへは約4時間のバス移動でした。今回の旅行で最長移動です。道路脇には、黄色い畑があちこちに。油を採るアブラナ畑だそうです。

ディジョンと言えば、エスカルゴとブルゴーニュワイン、そしてマスタードの本場だそうです。着いて一番にエスカルゴのランチでした。

出て来た前菜のエスカルゴ。もっと特徴があるのかと思ったけど、意外に淡白。オリーブオイルにんにくソース味で食べやすかったです。それに、その緑色のソースをパンに付けて食べると非常に美味でした。ただ6個の内1個は空。私だけかと思ったらそうでもなくて、何人か同じことを言ってました。残念~。メインは牛のマスタードソース煮込み。柔らかくてGood!本場のマスタードを買って帰りたくなりました。
次に旧市街地に向かいました。徒歩で10分ほど。このギョーム門をくぐって宮殿まで続く通りがリベルテ通り。石畳のメインストリートです。

マスタードで有名なマイユの本店がありました。帰りに買いました。いろんな種類があったけど、トラディッショナルな粒マスタードを買いました。1瓶で25€。2瓶買ったので、今回の旅行で一番高い買い物となりました。帰国後、1瓶は姉に。1瓶は自宅でちょびっとずつ楽しんでいます。

かつてブルゴーニュ公国の首都として繁栄していたディジョン。旧市街地の建物は、華やかなりし時代の名残が感じられました。

ギョーム門からブルゴーニュ大公宮殿までのリベルテ通りには緑十字の薬局が結構ありました。なぜ?どうも病院では処方箋を出してくれないんだとか。だから、薬局の存在価値が大きいんですね。

ブルゴーニュ大公宮殿の柔らかい色合いがステキでした。宮殿前は写真におさまらないくらい広い広場でした。

ギョーム門を出た市街地には、トラムが走っていました。美しい建物と現代的な乗り物がマッチして不思議。今と昔が受け入れ合ってる感じがGood!なディジョンでした。

ボーヌ
ディジョンからボーヌへは延々と続くぶどう畑の中のワイン街道を通って行きました。ブルゴーニュワインの産地だけあって、街道筋の村々にはワイナリーが立ち並んでいます。ブルゴーニュワインはそれぞれの畑が自分とこの銘柄をもっているそうですよ。

そのぶどう畑の中に、時々かごを持った人を見かけました。ブドウの収穫時期でもないし・・。「あ~、これがエスカルゴの捕獲か~。」ディジョンで添乗員さんが「エスカルゴはぶどうの木が大好きなんですよ。だから、ぶどうの産地ではエスカルゴもよく捕れるんです。」って教えてくれたことと結びつきました。
さて、ワインの香りあふれる「黄金の丘」の中心地ボーヌを有名にしているのは、15世紀に建てられた慈善病院オスピス・ド・ボーヌ、そして名産の赤ワインだそうです。ボーヌに着いて、今はオテル・デュー美術館となって内部を公開しているオスピス・ド・ボーヌまで10分ほど歩きました。中庭に入ると!

なんときれいな建物!鮮やかな屋根の幾何学模様が美しいです!ちょっと病院とは結びつきませんでした。中庭を挟んだ向かいの建物はこんなに装飾的ではない、シンプルなデザインです。

中に入って、15世紀当時の病室や教会、厨房、調剤室などを見学。確かに病院でした。

ブルゴーニュ公国の大法官であったニコラ・ロランが、その妻の要請で貧しい人のための病院として建てました。オスピス・ド・ボーヌもぶどう畑を所有し、その収益によって無償で病人を看護してきたと言います。t中世の時代にすばらしい事業を起こしたもんですね~。ただし、「オスピス・ド・ボーヌ」で調べてみると、「ニコラ・ロランはその地位を利用して私服を肥やした悪代官ぶりが有名でした。その過去を浄化したいとの思いで病院を開設するのです。」と書いてありました。偉かったのは、旦那さんが亡くなった後も病人の看護にあたったという奥さんかもしれません。

ボーヌの街中です。11月の第3週末にはワインオークションが開かれます。世界中のワイン業者が集まり、街は大賑わいだそうです。建物の屋根が独特ですね。

ブルゴーニュワインを扱うワインショップもたくさんありましたが、街中にこんなかわいい公園もありました。

リヨン
最終観光地リヨンに午後7時ごろ着きました。まだまだ明るいです。ソーヌ川とローヌ川、2本の川沿いのリヨンの街は一つ一つの建物が非常に大きく美しく立派に見えました。さすがにフランス第2の都市です。

予定より遅れているので、ホテル「クラウンプラザリヨン」に荷物を置いてすぐ夕食レストランに向かいました。さすがに日が暮れて来ました。今日の夕食は、ソーヌ川とローヌ川に挟まれた市街地にあるベルクール広場に近い「レストランの多い通り」にありました。レストラン入り口に「ブション」とあります。「リヨン名物を食べさせてくれる庶民的なレストラン」でした。

メインは、川カマスのクネル(魚のすり身をゆでてスフレ状に焼いた郷土料理)が出て来ました。プニプニしたはんぺんみたいでおいしかったです。

食通の街リヨン。明日は午後自由行動なので食事が楽しみです。夕食が終わってホテルに帰るお迎えは地元のバスの予定でした。が、またまたハプニング発生!予定の9時をまわってしまったので来られないとのことでした。ヨーロッパは勤務時間に厳しいんですね。「うわっ、どうなるんだろう?」と思ってると、急遽、添乗員さんがタクシーの手配をしてくれて、何台かに分乗してホテルに戻れました。ホント、添乗員さんの仕事って大変ですね~。ハプニングにも柔軟に素早く対処。「さすがにプロ!」って感心しました。翌日聞いたところによると、翌日のリヨンを案内してくれるガイドさんがタクシー手配のお手伝いをしてくれたとか。さすがですね~。
6日目 5月15日(水) リヨン
とうとう観光最終日になってしまいました。リヨンのガイドさんはリヨン在住50年の日本人。ボソボソと話す、白髪に黒コート、指揮者の小澤征爾さんによく似てる雰囲気のあるおじ(い)さんでした。
まず、昨日のレストラン近くのベルクール広場に案内されました。広場南西の一角に、星の王子様とサンテグジュペリの像が広場を見下ろすように建っていました。

後ろに見える白がまぶしい建物、キレイですね~。リヨンは中世より「絹の町」として栄えた商業都市です。繊維関係のブルジョアが建てた建物が多いとのことでした。

さて、ベルクール広場、ヨーロッパで最も大きな広場の一つだそうです。そんなだだっ広い広場にあるのは、ルイ14世の銅像と観光案内所くらい。が、眺めはよくて、この後に行くフルベールの丘がよく見えました。ルイ14世も丘の方を見ているようですよね。


かつて絹織物工業が盛んだった頃、商品を雨でぬらさないように利用された屋根付きの小道で、リヨン独特のものだそうです。数多くのトラブールが残っているそうですが、中には第2次世界大戦中レジスタンスの隠れ家として使われたトラブールもあるとか!リヨンは第2次世界大戦中レジスタンス活動の中心地だったそうですよ。

旧市街の建物と建物の間には、ちょっとへこんだ溝が通してあります。何?今で言う下水を流した溝だそうですよ。臭いがひどかったでしょうね~。

12世紀に建てられたサン・ジャン大聖堂です。ベルクール広場やフルベールの丘、そしてサン・ジャン大聖堂など旧市街を観て廻ったのは、リヨン歴史地区として世界遺産に登録されているからなんですね。ガイドさんの案内で約3時間で観て廻りました。ちょっとせわしなかったけど興味深かったです。

バスでポール・ボキューズ市場に向かいました。ポール・ボキューズ市場は洗練された今風の市場。ここで解散となり、オプショナルツアー組と自由行動組に別れました。

MIさんと私は自由行動組なので、市場でミニクグロフやパンを買って外のテーブルでランチしました。

午後の自由行動で行きたいところをMIさんと決めました。「装飾・織物博物館→リヨン美術館→ブションで夕食」というコース。でも、歩くには遠すぎるし・・と困っていたところ、ガイドさんが同じツアー客の質問攻めを終えられたのが目に入りました。ガイドさんに行き方を聞こうと尋ねると、「私もそちらの方に帰るので案内 しましょうか。」とのありがた~いお言葉。ラッキ~!ガイドさんが市場で新鮮な生のマグロの塊を買ってから行動開始。ちなみに、マグロはお刺身にして夕食でいただくとか。まずシティバスに乗り、地下鉄に乗り換え、リヨン美術館への行き方、切符の買い方やホテルに帰るシティバス乗り場まで教えてくれて、目指す装飾・織物博物館に着きました。ガイドさんに感謝感謝でした。

ガイドさんにさよならして館内に入りました。ため息の出るような美しい絹のドレスが飾られていました。

絹地に刺繍がすばらしい!作品の数々を堪能しました。

さあ、ここを出てからが本当の自由行動。緊張しました。で、地下鉄に乗る前にエスプレッソでコーヒータイム。それから、教えてもらった通り地下鉄に3駅だけ乗ってリヨン美術館に向かいました。テロー広場に面しているので分かりやすかったです。

中庭で緊張やら足の疲れをほぐしてから館内に入りました。まずは、ブールデルの「弓を引くヘラクレス」!迫力満点!
m.jpg)
ロダ ンの「考える人」もありました。「本物だよね~!」意外に小さいの。高さ40㎝くらい。
m.jpg)
絵画も有名人の作品がずらり!ルノワール、モネ、ドガ、セザンヌ・・・。
m.jpg)
次々現れる名品にほ~っとなりました。それで、出る前にまたまた館内のカフェでコーヒータイム。十分足を休足させてから、満足して美術館を出ました。
そろそろ夕方です。ガイドさんに教えてもらった帰りのシティバス乗り場を確かめてから、近くのレストランの多い通りに行ってみました。が、開いているお店はほとんどありませんでした。2周したけど、5時半では早すぎるようです。それで、ブションではないけれど、感じの良いレストランでリヨン最後の夕食をいただくことにしました。メニューは、サーモンのタルタルコース。飲み物は奮発してブルゴーニュの白ワインにしました。

「旅行が終わってしまうのが寂しいね~。」「日本人や中国のツアー客にほとんど会いませんでしたね~。」「マイナーコースだったけどよかったわ~。」「今日はシティバスや地下鉄に乗れたことですごく印象的なリヨン巡りになったわ~。」「それにしても肌寒かったですね~。服を替えても写真にはコートやジャケット姿しか写ってないんじゃないかな~。」とか旅行の感想を言いながら、おいしい白ワインでリヨン滞在を名残惜しみました。
モノプリ横のシティバス乗り場でC-5に乗り、無事ホテルそばの停留所まで戻ることができました。ガイドさんのリヨン街巡りレクチャーに改めて感謝。11573歩で済みました。
7日目 5月16日(木) 帰国の途に
リヨンのホテルを早朝出発し、リヨン・サンテグジュペリ空港に向かいました。9:30発のミュンヘン行きに乗って離陸すぐのフランス農村地帯は緑のパッチワークみたいでした。さすがに農業大国です。

ミュンヘンには10:45着。ミュンヘン発12:15のルフトハンザに乗り込み、帰国の途につきました。
8日目 5月17日(金) 関空着
関空には予定より遅れて7:30頃着きました。飛行機を降りたとたん、むあ~っとした空気に包まれました。「あ~、日本に帰って来たんだな~。」とうれしいような、先が思いやられるような・・。とにかく無事の帰国、お疲れ様でした~。
ホームへ